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猫に多い下部尿路疾患。特発性膀胱炎と診断されたことはないですか?!
猫を飼っていると、
一度は見舞われるおしっこトラブル。
「猫の下部尿路疾患」
といいます。
下部尿路疾患とは
細菌感染が原因や結石が原因と言った
特定の原因がある疾患を指すわけではありません。
頻尿や血尿など
膀胱や尿道(下部尿路)にトラブルがあったときに
見られる排尿トラブルを
まとめて下部尿路疾患といいます。
ですので、尿路感染症も尿結石症もそれに含まれます。
アメリカの統計では、
一次診療病院に来院した猫の5%に見受けられるほど多いそうです。
この下部尿路疾患で多いのは特発性膀胱炎と尿石症ですが、
飛び抜けて特発性膀胱炎が多いです。
下部尿路疾患の中で約60%がコレであるという
統計データもあります。
「特発性」とはざっくり言うと
「原因がよくわからない」という意味です。
つまり
特発性膀胱炎とは
「原因がよくわからないけど、膀胱炎のような症状を起こしている」疾患
となります。
膀胱炎は
細菌感染したり尿結石ができると、
それによって膀胱の壁に傷がつき炎症が起こることがあります。
これは原因が特定できた膀胱炎と言えます。
なぜこれがわかるか、というと
尿を採取して顕微鏡で細菌や石を発見したり、
レントゲンやエコー検査など画像診断を使って
結石などを見つけたり、
身体検査や幾つかの質問による回答から
総合的に判断可能することができます。
では原因がない特発性膀胱炎は
どのように見つければよいのでしょうか。
ズバリ
尿の検査、画像検査、身体検査など
いろいろな検査をして
細菌も石、そのほか諸々膀胱炎になりそうな有力な手がかりが得られないときに、
「特発性膀胱炎」と診断されます。
つまり
このような疾患は
確定診断できる方法はなく、
除外診断によって診断される疾患、と言います。