YouTube・Instagramは毎日更新。ブログは不定期更新。
猫のFIPについて素人なりにいろいろ考えてみました
はじめに
これまで譲渡した子猫の中でもFIPになった子もいていろいろ調べていました。さらにコロちゃんの件があってさらに調べてもしうちの子たちがなったらどうするかを考える意味でもいろいろ整理してみました。
いろいろ聞くと思いますが、わかりづらいのでまとめて皆さんと共有しておこうと思ったんですが・・・
思った以上に複雑で・・・
できるだけわかりやすくはしましたが、難しいと思います。
でも、いろいろ読み漁るうちに感じたことは、獣医師であっても間違った見識で進めている可能性があること
法的にとかモラル的にダメだとわかっているけど助けたいと思っていて協力している獣医師さん、完全に実験だよねという獣医師さんなど様々居ることがわかり。それぞれ主張はいろいろありますが総合的に考えると、どれが未承認で非正規で正規品なのかとか日本では見たいなことが結構わかってきました。難しい論文的なものもありますが、それもリンクしておきます。
治療薬について
MUTIANはFIP治療においてちょくちょく聞くと思いますが、非正規の薬剤になります。
承認薬未承認薬という話ではありません。
本流であるGS-441524(レムデシビルの製造元としても有名な米国ギリアド社が開発して特許を有する薬)をコピーして作ったんじゃないかと言われいているそうです。
また、非正規品だけど値段も高く、効果も高いというのが結構問題でいろいろ難しいようです。
しかし、まともな動物病院であれば、日本で未承認ですが正規品をススメるはずです。
ただ効果が高いといわれている分、非正規でも選択する可能性はあるのだと思います。
海外で、動物用医薬品として承認されているモノとして、経口GSとレムデシベルがあります。これらは日本では未承認ですが他の未承認薬と違うのは海外で動物用医薬品として承認されているという点で成分と品質に違いがあります。
また、GS-441524はよく「GS」と訳されて言われるのですが、GS-441524類似品や海賊版も「GS」といって説明をする動物病院もあるようです。知らずにやっている先生もいると思いますが悪質です。相場と比べて価格が違い過ぎる場合はまず疑いましょう。
これは、特許侵害にもあたるのでかなり注意が必要。この中に正規品のGS-441524よりもかなり安価なモノが含まれているのでそれに飛びつく人も少なくないようです。
さらに最近?!出てきたのがモルヌピラビル。これは人用のコロナ内服薬として承認されたもので、猫のFIP治療に使えそうだということでうわさに・・・しかし現在では人に使うのも敬遠されているようなものらしいです。
価格はGSと比べてざっと1/10くらいだそうです。使っている動物病院も出てきました。
これが有効的なら価格的な革命ですが、まだまだ臨床が進んでいません。
もともとGS治療を編み出したFIP治療の権威であるPedersen先生の実験結果でもGSは400µMまでの濃度で細胞毒性が全くなかったのに対し、モルヌピラビルは100μMで明らかな細胞毒性を示したとしてRNAに致命的な変異を与える可能性を指摘しています。
ざっくりいうと高濃度でGSを使っても細胞に変異をもたらす可能性がほぼ無かったけど、モルヌピラビルは濃度を低くしても明らかな細胞の変異をもたらす可能性があるかもよってこと。
これは簡単に言うと「FIPは治ったけど若くしてがんになった」という猫が増えるかもということです。
なので、あくまでいろいろ理解した上で臨床試験的ということだと思います。私からしたら安全な方法が他にあるので動物実験にしか聞こえないけどね。
(出典:https://seisho-ah.com/news/2022/03/1118/より一部変更して記載)
私がいろいろ見ている中でしっかり根拠も出しながら説明されていると感じたサイトです。
どう思いますか?
わかりやすく考えてみてください。
どちらも同じくらいの有効性で片方は高価だけど寛解後、ほぼほぼ安全性が確認されているものと
安価だけど寛解後、がんに可能性があるものどちらを選びますか?
私はうちの猫にまず使う選択肢はGSです。よって保護猫にもそちらの選択をすると思います。
仮にモルヌピラビルを使い寛解して譲渡となってもその後が心配。
新しい飼い主さんもこのことはSNSでも発信するはずなので伝わるし、譲渡時にも伝えます。
そうなると飼い主さんはFIPを乗り切った子だからもっと気を付けてくれるはず。そしてその後の可能性ももちろん伝えます
伝えたからOKではなくて、実際病気になってしまったら覚悟はしていたとしても飼い主さんの気持ちを考えると厳しいと言わざるを得ない。
だからどうしてもこれを選ばないといけないのは他があまり有効的でなかった最後の選択肢だろうということです。
個人的には最終の選択肢にはなるのかなぁと思っています。でもFIPが寛解してもがんになったらまたつらい思いをするから使わないかな。
GS→CFN→レムデシビル→モルヌピラビルかなぁ
でも価格的には圧倒的なので保護団体とかだとこちらの選択肢が増えるのかもしれない・・・
その場の命は救えてもその後さらに苦しむリスクと命のリスクがありさらに飼い主の精神的ダメージを考えると・・・
どうしてもそれを使うなら、臨床試験としてFIPが寛解したということは飼い主には伝えてほしいですね
その後の経過やデータとしてもすごく重要な指標になると思いますので。
でもね。なかなか実際リスクを聞いてても割り切れるもんじゃないんですけどね。
こちらのサイト(https://hinata-ah.life/1417.html)を見ると
MUTIANもCFNも同じようなものだという認識をしていいかと思います。実際こちらの病院で使用した結果など比較しているのでわかりやすいです
数もそこそこあるのでデータとしてある程度収束しているとみていいかと思いますし。
サイトを見るとわかりますがCFNは以前MUTIAN社に努めていた方が独立した会社で製造しているもので成分は同一のもののようです。
データからは寛解率と再発率がかなり優秀なことがわかります。
全国でいろいろな薬剤を使ったデータがまとまるともっと有効性のデータがしっかりとれると思うんですがなかなか難しいですよね。
まとめ的には
GSの類似品・海賊版には注意が必要。
日本では未承認とは言え、日本より動物医療が進んだ国で動物用医薬品として承認されているモノを第一選択肢にすることで
現在、未承認薬だらけの日本の動物医薬品でも承認の可能性はあると思います。(願います)
価格は流通が多くなれば普通は下がると思いますし、一定の期間を経てジェネリックが進むはずそうなればある程度の有効性や安全性がしっかり担保された上
安価に流通していくはずですが、今、価格でいろいろ海賊版やリスクを伴う薬品を使うことで、流通していく時期が遅れたり、なくなる可能性も無いとは言えません。
その場になってみないとわからないけど、CFNみたいに非正規な薬品でも治る可能性がその時高いものをやはり選択してしまうのかもしれないけど
獣医師との関係も大事だから難しい問題だね
でも、その後不安が残るものは、基本的には使いたくはない。まして「そうかもしれない」と可能性を示唆されているものは「最後これしかない!」という時以外は使わない選択を私はします。
その後がんになるかもしれない薬を使うよりやっぱり安全な薬をお金だけの問題なら使いたいですね。
ある程度可能性がわかって、他により安全な方法があるのにやるのは、私的には「臨床試験」ではなく「実験」です。
皆さんはどう考えますか?
人それぞれ考え方はあると思います。
それぞれの考え方を否定するつもりもありません
ただ、こういうことがあるということを知ってもらったうえで、
自分なりにさらに調べてみたり、考えてみたり、「うちの子がなったらどうしよう」と想定してみたりするきっかけになればと思います。
久々にイラッとした
「なんでそこ?」と思う内容だと思うんですが、深く考えてもらうとモノゴトの本質と
問題解決にならない安易な「命の授業」の扱いに思うところが出てくる人が一部入るかもしれません。
要は他に解決方法も考え方もあるのに、神様じゃあるまいし「命命」って反論が言いづらい風に
命って言葉を出すなよって話です。
昨日もアベマTVで「ウサギの学校飼育」のことで命の授業的な話題でしたが、いいか悪いかでモノゴトを決めるのではなく
みんなが考えるきっかけをどう作るか?が本当の命の授業なのではないでしょうか?
誰かが言ったコトを信じるだけでは本当の意味で命の大切さなんてわかりません。
それで「私の言うことは正しいから信じろ!」的なことはカルトです。
ある学校で動物を放置していたとしてそれは「悪だ」と言う人もいます
でもそれによって「自分たちで何とかしようよ!」と思う子どもたちが出てきたら
ちょっとだけニュアンスも変わる人もいるはずです。ダメですけどね・・・私的には👨
世の中全部が完璧に正しいコトができるわけじゃないし私はできている人を見たことがない。
正論や完璧さを求めすぎることはすごく危険です。
なぜなら人はそれぞれ考え方が違うから、誰かの正論は誰かの曲論であり得るかもしれないということです。
大体の命の授業は(命の大切さをそのまま自分の主観を)「伝える」人が多いですが、私的にはそれは洗脳に近い。
大事なのは「その時点で、正しい情報を伝えて、ひとりひとりが考える」情報提供とフラットにとらえる考え方。
特に「その時点で」ということをみんなに伝えること、なぜなら未来において新しい発見がだいたいあるから。
例えば動物関係のミルボラとかしている私が命の授業をすることはめちゃめちゃハードルが高いと思っています
むしろ、動物なんてどうでもいいくらいの人が今ある情報をしっかり伝えて考えさせて議論した方がいいんだと思います
それはどうしても私たちは動物と向き合うので、反対の意見が出てくると戦いたくなるんです。つまり自分が正しいと
思い込みすぎて逆の意見が出てくるとそれを自分の考えて近づけようとしてしまう。だから洗脳してしまうんです。
なるべくフラットに物事を考えると日々自分に暗示をかけてもそれはダメなんです。
話を戻します。私的には命の授業ってことを簡単に出してほしくないんです。
特に何かをやめさせたいからみたいなことで。
考えてみてほしいんですが
何の問題もない猫を見るだけで命の大切さを全部理解できますか?
理解できるとしたらこんな想像をしていませんか?
この子が脱走して誰かに虐待されたら・・・事故にあったらとか
単純に病気になったら、不治の病になったら・・・
何が言いたいかというと命を知ることは「死」をどれだけ身近に感じるかってこと
それが強ければ強いだけ理解ができるんです。
震災で多くの人がなくなる。戦争で関係のない民間人が犠牲になる。
もっと言えば、自分が当事者になる。それでもわからないことがあるはず。
だからこそそんなに軽いモノじゃないんです。
「命」ってワードを使えば一般的には相手は反論できない
それを利用して物事をすすめようとする考え方が私はすごくキライです。
自分のやっていることを正しいと伝えることは単に傲慢なだけ(ほとんどの命の授業はこれ)
自分の偏った意見だけで動物たちはこんな状況ですよではなく
広くフラットな知見を伝えて「さぁみんなで考えよう!」みたいなことを伝えたいですね🐻
アベマをみていろいろ思うところがありワァーっと書いてしまいました。
あくまで私の主観です💦でも何か考えるきっかけになってもらえればうれしいです
特に子供にかかわる人達へ、あまり肩書や「いいことをしてそう」みたいな人に頼らないでほしい。
教育の根幹は詰込み型の洗脳ではなく、モノゴトを考え抜く思考力です。
結局最後は自分の責任で自分の行動を決めないといけないはずなので・・・