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獣医師ブログ

前触れもなく突然起きる猫の大動脈血栓塞栓って何?症状は?

猫の大動脈血栓塞栓
1) 突然の強い痛み ぎゃーっという声で発見されることも
2) 急に呼吸が荒くなる
3) 口を開け、お腹を上下させた呼吸
4) 腰が抜けたように立てない 
5) 後脚が立てない、又は前足を突っ張っていることも

私の感覚では上の1〜5内、主訴が1と5で病院に来ることが多いように思います。

この病気は
多くが何の前触れもなく、
何が起ったのかまったくわからないまま、
急に猫が苦しがり、
慌てて病院に駆け込みます。

この場合
大動脈血栓栓塞症
という状態が起こっていることが多いです。

ざっくりいうと、大動脈という血管に
血栓が詰まるために起こります。

特徴の一つが、
前触れはあまりなく、
急に呼吸苦しそうにハアハアしたり、
なにか腰がふらふらしたり、歩けなくなったりします。

まれに
高い所から落下したのでは?
と思ったら、怪我にしては状態が悪すぎる、
調べて見たらこの病気だった例もあります。

100頭中、2-3頭の割合で起こるというデータもあります。

大動脈血栓塞栓症とは、、
まず
血栓塞栓症とは、
心臓や血管で作られた血液の塊が
血管に詰まる病気です。

血液の塊がどこかに詰まることを血栓症と言います。
人間で言うとエコノミークラス症候群ですね。

大動脈という太い血管から細い血管に分岐するところで
血栓は詰まりやすいです。

大動脈とは心臓をスタートし、
胸部を下降し(胸大動脈)、
腹部を下降し(腹大動脈)、
足に分かれていきます。

猫の場合、
腹大動脈から足に分かれるところで
血栓が詰まることが多いです。

バックグラウンドとして、
心疾患を抱えている場合が7割弱、
甲状腺機能亢進症が1割、
腫瘍が1割程度
と言われています。

前触れもなく突然起きる猫の大動脈血栓塞栓って何?症状は?

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2022年6月15日追加

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