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【保護猫・譲渡猫】善意の名を借りたグレーな現実~「保護」と「販売」の境界線をもう一度考える

猫業界の闇

近ごろ、「保護猫」という言葉をよく耳にするようになった。
けれど、その中には「保護」とは呼べないような仕組みも増えている。

たとえば、ペットショップやブリーダーが、
売れ残った猫を「譲渡」という形で手放すケース。
「経費」として4万円前後を請求し、販売ではないと主張する。

また、ビジネスとしてペットショップから猫を引き取ってきて、
「保護猫」として再び「譲渡(経費という形で金銭を得る)」する例もある。
こうした行為が悪質だと非難されがちだが、問題はそれだけではない。

ペットショップやブリーダー自身も、
「経費請求」という名目で譲渡を行い、
実質的には「販売の延長線上」にあるケースが少なくない。
この構造そのものがグレーであり、
言葉の使い方ひとつで「ホワイト」にも見せられる。

かつては、売れ残った猫が「引取り屋」に渡され、
劣悪な環境に置かれたり、
法改正前には愛護センターや保健所に持ち込まれることもあった。
つまり、この「譲渡という言葉の利用」は、
古い構造を形を変えて延命させているだけかもしれない。

販売の延長線上…これまで、①保護団体に引き取ってもらう②保健所での引き取り③引取り屋が多くの売れ残ったり(ブランドとしては)売れないと判断された猫の行先。特に安定的に引き取りを考えたら経費が掛かっても引取り屋の選択は多かったはず。つまり、これまでは経費が掛かっていたり「ゼロ円」だったものが「保護猫」「譲渡」という比較的いいイメージをつけていけば少なからずお金になるという意味です。収益改善になっているのがさらに問題。これが確立されるということはさらに無計画にネコが繁殖される可能性があります。

一方で、買い手にも理由がある。
「ブランド猫は高いけど、保護猫なら」と、「お得な善意」で行動してしまう。
しかしその善意が、偽りの保護を支える市場になってはいないだろうか。

私は思う。
この問題は「業界」ではなく「人」の問題だ。

もちろん、ペットショップやブリーダーの中には、終生飼養を見据え、命を尊重した繁殖・販売を行う人たちも多くいる。
同じように、ボランティアにも真摯に命と向き合う人たちがいる。
つまり、
★★悪いのは「業界」ではなく、「倫理を欠いた一部の人間」★★なのだ。

そして最後に一つ、はっきり伝えたい。
「ボランティア=良いこと」とは限らない
「販売=悪」とも限らない
★★大切なのは「行為の名」ではなく、その「内側にある意図」★★だと思う。

法律が変わる前に、
モラルで「それは違う」と言える人が増えること。
その意識こそが、猫たちの未来を守る、ほんとうの「保護」につながっていく。

見習い哲学者

白か黒の服、メガネは欠かせない。 猫アレルギーだけど猫が好き。

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