YouTube・Instagramは毎日更新。ブログは不定期更新。
緊急保護 わずか80g台の子猫がへその緒に絡み合った状態で発見
こんにちは、世話人のsayaです。
YouTube
倉庫に置き去りになった赤ちゃん猫たち
昨日の午後、1件の相談メッセージが・・・「家の倉庫に生まれたばかりの猫が置き去りにされているんです」と。
先週もそんな相談があって、今週もか!と(先週のは少し遠い地域のため地元のベテランボランティアさんと話し合い、託すこととなりました)
今年の春は出だしから乳飲子案件がすごく多い。わが家にもすでに7猫さんをお預かりしています。
しかし昨日の件は写真を見る限りかなり小さく生まれたてで・・・お家の人も触れてしまったということもあって、母猫がいるのか?と様子を見てる云々よりも緊急保護すべきと、すぐさま現地へ向かいました。
たまたま仕事が空いていてよかった!
兄弟3猫の赤ちゃんたち。ピーピー鳴いて元気そうですが、かなり細くて小さい。
そして発見時(朝)倉庫の紙袋の中で、へその緒が絡まっていて身動き取れなくなっていたそう。家の人が連休中動物病院がどこかしら開いてないか電話をしまくって、ようやく1件の病院へ。すぐにへその緒を取ってもらったらしいです。
放っておいたら大変なことになっていたので、動物好きで行動力ある人に見つけてもらえてラッキーだったなと感じました。大体のケースはこんな早急に対応してくれる発見者さんはあまり居ないもので(時と場合にもよりますが)
そして1匹の黒猫さんの足が特に強く絡んでいたそうで、鬱血しているのか片足が3倍くらいに腫れ上がっていて・・・これはかなり厳しい状態です。
こんなに小さい子は処置ができないし、もうこの子の生命力に賭けるしかないです。獣医師さんも観察するしかないとのこと。
この足が引き金に体力も奪われていくかもしれない。見ているこちらもとても辛いです。
しかしながらやれることをやるしかない。
できることを全力でさせてもらう。
ドタバタだった現場
相談者さんは日中仕事らしく、たまたま連休中だったし病院へ行って手厚い対応はしてくれたものの育てることは困難とのこと。
なぜ倉庫の紙袋の中にいたのか?話を辿っていくと、餌をもらっていた母猫が倉庫にも出入りしていたそうで、どこかで子猫を産んだあと安全な場所を求めて引っ越し中だったのかな?と推測します。もしかすると他にも移動前の子猫がいるのかもしれませんね。
とりあえずは現地確認と3猫を引き取りに伺ったものの、向かっている最中に「母猫が庭に現れたので、子猫を返した方がいいのかなと思い庭先に置いたら、1匹を咥えて持っていきました」と。
「えええええええ!ダメダメー!」と驚いたんですが、猫と触れ合ったことのない人的な考え方だとそうしたい気持ちも汲み取った方がいいなと感じました。
だってお母さんが探しに来たら返したい・その方がいいって思うのは当然だと思います。
でも、保護猫の活動をしている立場としては、一度人間の手に触れてしまった子猫は本能的に敵・要らないと判断するのが野生の猫なんです。
なのでもし出産したばかりの親子猫を見つけたら、絶対に遠く(人が想像する以上遠く)から観察して!という風に伝えます。危険を感じて逃げてしまったり育児放棄する可能性があるから。
今回のケースも相談者さんにそういった猫の性質を説明し「そうだったんだ~」と理解していただきました。もうやってしまったことは仕方ないし、この教訓を次に活かせてもらう他ないですよね。それも一つの啓発活動だなと。
そんなこんなで「何かあれば連絡ください」と2匹だけを連れ帰ることに・・・
しばらく走っていた道中(連休で道は混んでいたのですが)電話が鳴った!
「親猫が連れてった1匹が居ました~!」
「おおおお~!生きてますか?息してますか?」と電話越しに興奮して、お互いあんまり何言ってるかわからないテンションになってた笑
どうやら、話を聞いて、育児放棄してないか心配になって近所を探し回ってくれてたら、隣のお家の庭先にぽつんといたらしいです。
ほんとに考えてくれる行動力のある相談者さんでよかった🐻
たぶん近くにママ猫もいなかったようなのでそのままなら助からなかったでしょう🐈
すぐさま現地に戻りました。
こういうケースは残念な結果になることが多いので奇跡的だなと。
人を介してしまった子猫は野生で生きていくのは困難です。親が交通事故に遭ってしまったら?カラスに狙われたら?寝床を失って低体温になったら?それこそ育児放棄されてしまったら・・・
私も実際に目の当たりにして、やはりこういった大事なことは発信していくべきなんだと改めて実感しました。
そんなこんなでバタバタだった昨日です。
ひとまず家に到着したら、3猫さんはひんやり冷たく低体温に。
ミルクも嫌がるし、哺乳瓶は最初口にしただけ。あとはシリンジで流すように・・・でも嫌がったり口から垂れたり。体重わずか80gでガリガリです。状態ははっきり言って非常に悪い!
やはりへその緒が絡んでいたせいで、うまく動けなくて栄養(母乳)が摂れていなかったのかと。幸いにも鳴く力はある。
体力がいつまで持つのか…そして黒猫ちゃんはぐったりで時折り口呼吸も見られます。
とにかく温かいミルクを小まめに少しつづでも入れていくしかありません。幸いに下痢や嘔吐はないので、とにかく0.1mlでもいいからそっとそっと流す。
愛護センター・獣医師さんにも相談・アドバイスいただいたりで、カテーテルや補液も検討しているけど、それにすら耐えられないかも。あまり無理もさせたくない・・・
なんとか一晩は持ち堪えました。
とにかく温めて…でも今日は気温が30°!逆に脱水症状も起こりやすい季節です。細かく調整して気をつけながら。ミルクは回数をこなして頑張ります!
とにかく とにかく やれるだけ全力でやります。
またご報告いたします。
パパの独り言
以前のブログでも書きましたが、うちも昔、はじめて保護した時に、同じく猫のボランティア団体?!に相談しました。
その時は、わけも聞かれずとにかく一方的に怒られるという正直意味不明な状況で結果、アドバイスでもくれればまだいいのですが、そのままキレられて終わるという「えっ何しに電話したんだっけ?!」みたいな状態でした。
みなさんの中でもどっかの団体に電話して嫌な思いをしたことってありませんか?
保護している立場からは「常識」でも、これまで保護をしたり、猫が好きだけどあまりそれ以上は関わらなかったりした人からは
「非常識」なことがたくさんあると私は思います。
SNSなんかでも、ミルクの回数について、温度について、あげ方や、排せつ方法までいろいろ書いてくる人とかいますが、そういうマウントと同様、知っているからこそ知らない人にその立場で「わかりやすく伝える」べきなんです。
今回の件、わたしからすると、誰かに助けを求めながらもなんとか自分で考えて動けることはしよう!という思いがすごく伝わる行動でした。
なので、相談者の理想像に近いと思います。間違いを続ける人はどうかと思いますが知らないことを結果間違えるのは私はダメじゃないと思う。
だって知らないんだから。そして緊急なら誰かの指示や行動を待っていたら、命が守られないこともある。
保護活動をしている方で、ほんとに私が尊敬できるのは、わからない人にわかる言葉でしっかり説明できて、行動に結びつけることができる人です。しかし、残念なことに、知識をひけらかしたり、偉そうにSNSで発信したり、自分がしていることをあたかも正しい風に見せたり、知識も経験も実はないのにWEBにある情報でごまかしながら発信する輩、だいたい二言目には「寄付寄付」言ってるので是非皆さんも観察してみてください。発信している内容が事実に基づかないので、経験してなくても「えっ」って思うことがあります。経験者ならほとんどが「えっ」って気づきます。